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真実はデータに訊け!スマートデータ・イノベーション

GLOCOM准教授/主任研究員 中西崇文氏講演

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人工知能(AI)の意義は、人間に「ナッジ」を与えること

人工知能(AI)の可能性が語られていますが、私自身は、AIよりも大量のデータが取得できることに意味があると思っています。データが取れれば、コツ、勘、無駄がわかってしまうからです。

あるタクシー会社とやったプロジェクトでは、タクシーの「流し」移動情報から、ドライバーの売上の関係を分析しました。売上の悪いタクシーの運転手ほど、遠い距離を走っています。都心から、成田や羽田への客を乗せるドライバーは売上が低いということがわかりました。ここから、そのように最適に動けば、売上が上がるかの条件をデータから導くことができるでしょう。現状では、ディープラーニングなどで、「猫」の判別を機械におこなわせることよりも、データを入手し分析することのほうが、価値があると思います。

空港行きのお客を捕まえている人は、一日の稼ぎが少なく、長距離客が不利なことがデータ分析により判明。

AIが人間の仕事を奪うという考え方もある中で、機械と人間の競争ではなく共創を考えるべきだと中西氏はいう。ある調査での「消える職業ランキング」の中には、「データ解析・処理 業務」も上位にある。決して、先端的な知的労働者が安泰というわけではない。 それでは、残るのは細かい物理的な作業と高度なセンスを持った、もしくは機械とコラボレーションできる知的労働者とそうではない労働者の大格差の社会がくるかもしれない。そういう状況の中で、AIはどういう方向に進めるべきか?

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京部康男 (Biz/Zine編集部)(キョウベ ヤスオ)

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