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SAS、銀行経営層を対象とした「銀行の未来に関するグローバル調査」を実施

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 SAS Instituteは、米シンクタンクのEconomist Impactに協賛し、銀行経営層を対象とした「銀行の未来に関するグローバル調査(英文)」を実施した。

 同調査では、市場ダイナミクスの変化、地政学的緊張の高まり、サイバー脅威の急増、気候危機の悪化などのトレンドを受け、金融サービスはどのように変化しているのか、移行期にある銀行業界と経営者たちの姿勢について述べられている。

より良い銀行を目指して

 同レポートで注目すべきは、社会責任への意識をより強めたビジネス手法に対する支持が明らかになったことだという。調査には、社会的利益の促進において金融サービス業界が果たすべき役割についての質問があり、その結果は次のようなものであった。

  • 経営者の76%が、銀行には社会のニーズや問題に対応すべき「強い義務がある」と答え、32%は、銀行が「中心的役割」を果たすべきであると回答
  • 79%は、銀行は社会的課題への対応に「より深く関わるべきである」と回答
  • 82%が、金融サービス機関は利益を追求する一方で、同時に社会をより良くすることができると回答。この傾向は、より上位の経営層の間ではさらに強く(91%)なっている

リスクと同時に好機が

 調査からは、銀行の経営陣が破壊的変化の兆し、内的・外的な障壁、社会問題、環境問題の深刻化を真摯に捉えている一方で、慎重ながら楽観的視点を失っていないことも分かったという。

  • 急速に進むデジタル革命:「金融サービスのデジタル化と先進テクノロジーの採用」は、業界で最も影響力のあるトレンドの最上位に(55%)。デジタル通貨の登場がそれに続く(49%)。また、これらを指摘した回答者の54%は、それぞれが業界最大の好機でもあると回答
  • 高まるサイバーリスク:サイバー攻撃の脅威の増大は、トレンドの中で最も多く挙げられた(53%)リスクだという。銀行の対応として、回答者の49%は、トレンドに先行するための最重要戦略としてセキュリティとデータ保護への投資を挙げている。44%は、不正検知、デジタル決済、マネーロンダリング対策に取り組む部門間でのデータ共有の強化を挙げている
  • 環境・社会・ガバナンス(ESG)の課題:回答者の64%は、ESG目標の推進において銀行が他の業界に遅れをとっていると回答。回答者の41%は、ESGを最大のビジネス機会として挙げている。また52%が、社会的ニーズに対応する上で銀行が最も力を入れるべき課題として、環境の持続可能性と気候変動を挙げている

アナリティクスが切り拓く道

 経営層からの回答によれば、回答者の48%は、高度なアナリティクスを重要なテクノロジーとして挙げ、長期的なトレンドが銀行の形を変えていく中で、競争力を維持するために必要なものとしている。DXに対しても、自社での試みが予定通り進行している(35%)または先行している(42%)と回答しており、順調に進んでいるとの評価は77%に達しているという。

 また、今後3~5年の間に経営陣が重点を置く戦略的優先事項のトップはDXであると、57%の経営層が回答。次いで、セキュリティとデータ保護が55%となっている。それらに続いて、カスタマーエクスペリエンス(CX)とリスク管理が、それぞれ39%となっている。

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BizZine編集部(ビズジンヘンシュウブ)

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