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経営戦略としてのCVC

なぜ大企業によるCVCが急増しているのか──投資から協業に踏み込む“狙い”とは

第1回

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日本ではスタートアップ投資額の半分以上が“大企業由来”

 日本の大企業では、CVC活動への注目が急速に高まっています。日本のCVC活動の実態を捉えた包括的調査「Japan CVC Survey 2022」によると、CVC機能を設置した企業は2016年以降に急増しており、調査対象CVC組織の8割超(77社)が16年以降の設立だということがわかります。また、新型コロナウイルス感染症による社会の混乱の只中である2021年に設立数のピークを迎えているのも特徴です。

FIRST CVC作成
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 CVCを一言で表すと「事業会社がスタートアップに投資を行う活動」です。事業会社による投資活動の規模は、既に日本におけるスタートアップ投資資金の少なくとも40%超を占めており、事業会社資金のシェアはグローバルと比べてもかなり高い傾向にあります。また、後述しますが、専業のベンチャー・キャピタル(VC)の資金提供元(LP投資家)という面も加味すれば、実体としては市場資金の半数超が事業会社由来と言えます。

FIRST CVC作成
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 また、ファンドの運用規模も壮大です。日本の専業VCが運用するファンド規模は大手で100〜数百億円台と言われていますが、CVCにおいても、ソニーが600億円超、日立製作所が400億円、スズキが1億ドル(140億円)、旭化成が130億円、ダイキン工業が110億円の投資予算・運用規模を発表しており、少なくとも資金の面では専業のベンチャー・キャピタル(VC)に比肩する存在になってきています。

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この記事の著者

山田 一慶(やまだ かずよし)

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