“Employee First.”というビジョンを掲げるSmartHR
前ページで、データを集めるのに手間がかからず、常に最新の人事データに更新されるような、適切なDXツールを選ぶことが望ましいことを伝えた。その1つの選択肢がSmartHRである。SmartHRは労務管理クラウド、タレントマネジメントシステムとして、大企業から中小企業まで現在5万社以上[5]に導入されている。継続利用率は99%で、労務管理クラウドで5年連続シェアナンバーワン[6]、クラウド人事労務システムおよびタレントマネジメントシステムとしての満足度もナンバーワン[7]の人気を誇る。
最大の特徴は、必要なデータが自然と集まる仕組みである。入社手続きや申請機能による身上変更や住所変更などをSmartHRを通じて行うことで、労務業務を効率化しながら、最新の正しい労務データを自然と収集できる。また、人事評価機能や従業員サーベイ機能などを使えば、評価結果、キャリア希望、エンゲージメントなどの人事データまで自然と集められる。全社で導入すれば、すべての従業員のデータが同じ形でSmartHR上に一元管理される。従業員の労務データと人事データは人員配置に必要な2つのデータだが、SmartHRを見ればいつでもすでに活用できる状態でデータが溜まっているのだ。
さらに、SmartHRには、配置シミュレーションという、データを見ながら直感的にシミュレーションができる機能がある。
ある人を異動させようと考えたとする。その人の所属部署のページを開くと、所属する全従業員が顔写真付きで一覧表示される。兼務の場合は「兼」マーク、休職中の場合は「休」マークが顔写真につき、左の欄に部署の統計データとして合計人数や平均勤続年数が表示される。配置シミュレーションを行う場合は、該当候補者の顔写真をクリックすると、住所や年齢、役職、勤続年数、そしてSmartHRに設定しておいた異動希望や評価の結果などの情報が画面に出てくる。それを見ながら検討し、異動が適切だと考えたら、その従業員の顔写真を移動先の部署にドラッグアンドドロップする。すると、自動で旧部署と新部署の統計情報が変更される。異動する個人にとってだけでなく、部署にとっても最適な異動かどうかが検討できるのだ。
SmartHRでは、配置決定後の業務も効率化できる。組織情報のデータベースへの反映、異動辞令の交付や組織図の作成まで1つのシステムで完結することができるのだ。このように、人員配置に関する一連の業務を効率化しながら、常に最新のデータを更新し直せるため、さらなる人員配置を検討するときにも役立つ。
里井氏は以下のように話し、講演を締め括った。
「SmartHRは『Employee First.すべての人が信頼しあい、気持ちよく働くために。』というサービスビジョンを掲げています。SmartHRを主に使っていただく、人事や労務のご担当者様はもちろんのこと、経営者の方、従業員の方々も、少しでも本当に必要な仕事に集中して、気持ちよく働けることをサポートできるような、そんなプロダクトを作っていきたいと考えています」
労務からタレントマネジメントまで
労務管理クラウドシェアNo.1[6]のクラウド人事労務ソフト
SmartHRは「労務管理業務の効率化」「人事データの収集・集約」「タレントマネジメント」の3つの領域をカバー。業務効率化をしながら最新の従業員情報を1箇所に集約・管理し、人事データにもとづいた効果的な人員配置を実現します。
[5]SmartHR上で事業所登録を完了しているテナント数(但し、退会処理を行ったテナント数を除く)
[6]デロイト トーマツ ミック経済研究所「HRTechクラウド市場の実態と展望 2022年度版」労務管理クラウド市場・出荷金額(2022年度見込)
[7]調査会社への委託調査(2022年10月)、クラウド型人事労務システムを運用・管理中の2,440名を対象に実施/ITreviewカテゴリーレポート「タレントマネジメント」(2022 Fall)