ジェンダー後進国日本で取り組むべき「Equity」
改めて日本の現状を見れば、146国中125位のジェンダー後進国であり、特に経済分野(123位)および政治分野(138位)での低迷が著しい。経済の足を引っ張っているのは、女性管理職比率の低さであり、男女賃金格差が大きいからと思われ、あらゆる社会問題が解決しないのは政治における男性率の高さとも推察される。企業でも同様のことが起きており、ジェンダー平等グローバルランキング[1]で1,000位以内に入っているのは10社のみ、最高で武田薬品工業の208位だ。
2006年に80位だった日本がここまで転落した理由は、世界がジェンダー平等に積極的に取り組み、改善してきたからだ。ノルウェーでは1978年に男女平等法ができ、2008年までに取締役会の4割を女性とすることを定めている。比較的日本と似たような産業構造、製造業が多く、男女の性別役割分業が課題だったドイツでも、2015年にクオーター制を入れ、女性の管理職を30%にすると掲げて実現させた。EU全体でも2026年までに全上場企業の社外取締役の40%を女性にするというルールを定めている。