NTTデータグループおよびNTTデータは2026年5月8日、AI時代における「質を伴った成長(Quality Growth)」の実現に向けた新たな成長戦略と、それを実行するための大幅な組織改編を発表した。「コンサルティング×AI」を中核に据え、戦略策定からインフラ実装までを一気通貫(End to End)で提供する体制へ転換し、2030年度までにEBITDA 1兆2,000億円を目指す。
AIを中核とした二つの注力領域
今回の戦略では、「AI-empowered New Value & Productivity(AIによる新価値創造と生産性向上)」と「Next-Gen Infrastructure(次世代インフラ)」を注力領域(Focus Areas)と定めた。
具体的には、業界特化型のAIとコアAIプラットフォームを組み合わせることで、顧客企業の業務プロセスそのものを変革する「AIネイティブビジネス」の創出を加速させる。これを支える基盤として、データ主権やセキュリティ要件に対応した「AI-Ready」なデータセンターやクラウド環境をフルスタックで提供する方針だ。
国内組織を再編:コンサルティングとAIの実装力を強化
戦略の実行に向け、国内事業を担う株式会社NTTデータでは、組織体制の抜本的な見直しを行う。
- 「コンサルティングセグメント」の新設
全社横断で変革を牽引する司令塔として新設。経営層へのアプローチを通じてAI活用の構想策定や事業モデルの再設計を担い、フラグシップとなる変革案件を創出する。
- 「テクノロジーセグメント」への再編
従来のテクノロジーコンサルティング&ソリューション分野を再編。分散していたAI関連機能を集約した「AI事業本部」を新たに設置し、技術実装と運用を一体で担う。
この再編により、既存の「公共・社会基盤」「金融」「法人」の各分野が持つ業界知見と、新設セグメントの専門性を掛け合わせ、経営アジェンダ起点での「変革パートナー」への進化を図る。
グローバルでの連携と技術リーダーシップ
グローバル展開においては、海外事業会社のNTT DATA, Inc.に「グローバルAIユニット」を設立。さらに、2025年12月に設立された「NTT DATA AIVista」のコアAIプラットフォームを2026年度第2四半期より順次提供開始する。
グループ全体の技術戦略は「技術革新統括本部」が主導し、AIネイティブなソフトウェア開発や特定用途向けモデルの開発など、先進技術面でのリーダーシップを維持・強化していく。
NTTデータグループは、これらの組織変革を通じて、AI時代における企業の事業変革と社会課題の解決を加速させ、グローバル市場での競争力を一層高めていく構えだ。
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