博報堂と博報堂テクノロジーズは、商品開発プロセスを効率化するAIサービス「マルチエージェント ブレストAI」の業務活用を開始したと発表した。

　同サービスは、企画・製造・物流・リテール営業など、商品開発に必要な各フェーズの専門人員の知識をAIに与え、従来人間が行ってきた「市場ニーズ探索・商品企画」から「商品開発・デリバリー」など商品開発プロセスに関する議論をAI同士が実施。商品コンセプト段階から実現性などを考慮したアイディアを創出することで、商品開発で生じる手戻りを減少させ、プロセス全体の効率化を図ることができる。また、多様な専門知識を持ったAIを自由に設定できるため、アイディアの多様性も実現できるという。

　サービスの特徴は以下のとおり。

• 専門知識や人格を持ったAI（ペルソナ）の自由な生成
• 科学的な検証／理論をもとにしたペルソナ同士の議論設計による最適な結論や新規性のある企画生成
• 議論過程や根拠の可視化
• 人間との対話やフィードバックを通じた学習や改善

　両社は今後、提案活動や社内検証で同サービスを活用して、検証結果（ノウハウや知見）をデータ化し、学習させ独自のモデルを構築していくとのこと。博報堂DYグループの機能を強化して企業の商品開発を支援し、生活者にとって価値のある商品を提供していくとしている。