スピーダは、2024年上半期(1〜6月)の国内スタートアップ資金調達状況を伝える「Japan Startup Finance 2024上半期」を集計し、レポートの速報記事を公開した。
2024年上半期の総調達額は3253億円と、昨年の同時期に集計した2023年上半期3354億円よりも微減。資金調達社数は、同比14%増の1,411社となった。
速報記事の概要は次のとおり。
- スタートアップにかつてない充実した支援が広がりつつある。政府はスタートアップ育成5ヵ年計画に基づき、ストックオプションやエンジェル投資に関する税制改正、中小機構や産業革新機構(JIC)による出資、スタートアップの公共調達の促進など、さまざまな施策を実施している。これらの施策の効果も徐々に現れ始めており、具体的な事例も増加している
- 2024年上半期の日本におけるスタートアップの資金調達状況は、IPO市場の低迷により投資家の不確実性が高まっている。その結果、投資がシード・アーリーステージへ流れ、ミドル以降の調達の選別が進み、スタートアップの総調達額は伸び悩んでいる
- 大型の資金は、実績のある起業家・企業へ集まりやすい傾向が顕著になっており、投資家間の競争が激しくなっている様相がうかがえる
- 10億円以上の資金調達では、新しい資金調達方法である「J-ships」が寄与していた
- VCファンドの新設は順調に推移しているものの、投資に慎重な姿勢が続くと、投資先に苦慮するシーンが増え、より投資家間のセカンダリー取引のニーズなどが増すだろう
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