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三井不動産、リアル×デジタルのビジネス変革など、グループDX方針「DX VISION 2030」策定

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 三井不動産は、4月に公表した新グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」に基づき、2030年を見据えた新たなグループDX方針として、「DX VISION 2030」を策定した。

 DX VISION 2030については次のとおり。

&Customer 「リアル×デジタル」 ビジネス変革

 リアルの場とデジタルを掛け合わせた不動産ビジネスの変革・イノベーション推進へ向け、グループ会社・事業横断での体験創出や、多様なステークホルダーとの共創型開発の推進により、不動産デベロッパーの枠を超えた価値創出に取り組む。

リアル×デジタルによる体験価値向上

 オフィス、商業施設、スポーツ・エンターテインメント、住宅、ホテル、ロジスティクスなど三井不動産グループのリアルの場におけるお客様との接点やネットワークを活かしたデジタル・プラットフォームを強化し、リアルの場の価値の最大化を図る。

デジタルカスタマージャーニーの進化

 たとえば、住宅・商業・ホテルの3事業において、2022年にポイントの相互利用を開始しており、会員ステータスに応じて他事業の特典を付与している。こうした事業間・グループ間連携と、アプリ、Webサイトなどのデジタルなタッチポイントの強化により、シームレスな顧客体験の提供を目指す。

共創型でのサービス開発

 同社のコミュニティ・プラットフォームを活用し、各施設のテナント企業や行政、医療機関などさまざまなステークホルダーとの協業に取り組む。これにより、自社の領域を超えた新たなサービス開発、データ活用を推進する。

 また、「リアル×デジタル」 ビジネス変革の推進へ向け、「AI/デジタル人材変革」「デジタル基盤変革」に取り組むという。

各領域でのデジタルの活用イメージ

&Crew AI/デジタル人材変革

①DXビジネス人材育成制度

 2024年10月より、事業部門の総合職とDX本部のITエキスパート職を対象に、異動をともなう「ビジネスインターン制度」および「DXトレーニー制度」を開始する。新制度の推進および採用強化により、2030年までに総合職・ITエキスパート職社員の25%を、同社ビジネスとデジタルの双方を理解した「DXビジネス人材」へ育成することを目指す。

 DXビジネス人材育成制度のプログラム概要は次のとおり。

ビジネスインターン制度

 DX本部のITエキスパート職が6ヵ月間事業部門へ異動し、現場業務に従事することで、同社ビジネスへの理解を深める。業務を通じて社内ネットワークを広げながら、デジタルの専門家としてだけでなく事業成長を担う人材へと育成するという。

DXトレーニー制度

 事業部門の総合職が1年間DX本部に異動し、グローバルでデジタル人材育成プログラムを提供するジェネラル・アセンブリーの講義・演習プログラムと、事業部門においての課題解決に取り組む個別プロジェクトの実践を通じて、最前線のビジネスで必要とされるDXスキルを習得する。プログラム修了後は、DXスキルと幅広いスキル・能力との掛け合わせにより、同社の事業をリードする人材となることを目指すという。

DXビジネス人材育成制度のプログラム概要
②生成AI活用

 本年度中にRAG(検索拡張生成)環境の内製開発、2030年度までに生成AIと従来型AIを組み合わせたDXを掲げ、AI活用による業務の変革や、顧客向けサービスの拡充に取り組む。

&Platform デジタル基盤変革

 国内のグループ各社における顧客および業務システムの戦略的な刷新、海外を含むグループ会社全体でのセキュアかつ先進的なデジタル環境の整備により、DXに不可欠な土台であるデジタル基盤を一層強化する。特にサイバーセキュリティについては、グループすべての事業領域でのテクノロジー活用が進む中で重要な経営課題と認識し、対策に取り組むという。

サイバーセキュリティ施策:端末感染前提での攻撃態勢評価(ペネトレーションテスト)

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