最初のラウンドを振り返って(紺野登)
実はこうした場はありそうでなかった、というのが参加者の率直な事後の感想だった。今回の会議は、産官学間の知を集め、未来の方向性を構想するという、草の根的な場づくりの第一歩だった。まず大手企業にお声がけしたが、今後はスタートアップや中堅企業の経営者、研究機関の責任者などに場を広げ、国レベルのイノベーション・エコシステム(生態系)やあるべき政策などについて議論する場を設けたいと思っている。実際、世界のイノベーションの最前線にいるのは伝統的企業だ。日本企業にも多くのポテンシャルがある。
さて、会場では4つのラウンドテーブル(円卓)ごとにファシリテータ役を一人ずつお願いし、東京工業大学(現・東京科学大学)副学長の大嶋洋一氏には全体のモデレーターをお願いした。