「カテゴリバラエティ」と「ミッション」を通じて今までにない顧客体験を設計する
「マイグル」は従来のスタンプラリーを進化させ、多様な顧客行動を引き出す「カテゴリバラエティ」と「ミッション」を組み合わせた革新的なアプローチを採用している。
一般的なスタンプラリーアプリでは、決済によってスタンプが得られることが多いが、マイグルではQRコードやGPSを利用している。そのため、来店やイベント参加、動画視聴、説明の閲覧など多様な活動を通じてスタンプを集めることが可能だ。また、特定のスタッフにQRコードを持ってもらうことで、人との交流でスタンプを獲得するといった仕組みも構築可能だ。
また、加部東氏は、「『カテゴリバラエティ』を増やすことで、顧客に『ファン』としてのロイヤリティを感じてもらうことが重要」と言う。
たとえば鉄道会社では、電車利用や駅ビルでの買い物、観光地訪問など、複数の接点で顧客体験を提供し、ロイヤリティ向上に繋げる。また、百貨店では商品やフロアごとの体験を通じて、購買意欲を刺激し、豊かな体験を提供することが可能だ。あるいは、商業施設の複数エリアを回ることでスタンプが獲得できる仕組みを設計することもできる。このように、同じレイヤーにおいて、いくつものカテゴリを体験する、「カテゴリバラエティ」の充実が鍵を握る。
マイグルではさらに、季節や地域に合わせた「ミッション」の設定により、訪問や食事、体験など特定の行動を効果的に促進できる。ミッション達成に応じて特典が提供される仕組みは観光地の活性化にも貢献し、地域内での宿泊や消費を促進し、経済効果を拡大させる狙いがあると説明した。
自治体や商業施設と連携して行っているデータ活用型地域活性化プロジェクトの事例も紹介された。
たとえば、千葉県柏市と三井不動産とともに進める「柏の葉スマートシティ」プロジェクトでは、保護者同士のQRコード交換やららぽーと内の託児室利用、市の育児イベントへの参加でミッションを達成し、スタンプを集められる。LINEのIDを持っていれば参加できるという手軽さもあって、地域における子育て支援を推進することが可能[4]だ。こうした取り組みは柏市に留まらず、神戸市など他の自治体にも広がりつつある。
また、新潟県津南町での観光促進プロジェクトも例に挙がった。観光資源は多いものの、新幹線が停車する越後湯沢から車で40分という距離にあった津南町では、町内での宿泊、飲食、各種スポットの訪問、土産購入を促すスタンプラリーやフォトコンテストを設計。地域住民と協力して効果的な観光スポットを選定し、ミッションを設定することで、地域経済の活性化と雇用創出を目指している[5]。
こうした取り組みでは、取得した人流データを分析して翌年の施策に反映させるサイクルを確立している。加部東氏は、ギックスが作るプラットフォームを通じて「各地域が独自に観光や地域施策を立案し、持続的な活動ができるように支援を続けていきたい」と述べ、講演を締めくくった。
[4]株式会社ギックス『「柏の葉スマートシティ」でデータプラットフォームに取り組む三井不動産 佐藤 好浩氏が語る、スマートライフパス会員数を3倍にしたマイグルの活用』
[5]Biz/Zine編集部『ギックス、新潟県津南町と地域活性化推進パートナーシップ締結 観光客回遊・関係人口増加・雇用創出に向け』
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