市場変化が起きる際には、必ず代替需要が生まれる
②市場の代替を利用する
実際の変化が、予想外の顛末に落ちることもある。例えば、上図のように縮小する市場かと思われていたものが、全く違う分野に移動するケースは少なくない。
例えば、予備校市場では少子化に伴って「現役特化」という従来とは異なる分野に需要がシフトしていった。代ゼミが没落する一方で伸びたのが、現役に特化した東進ハイスクールである。アパレル市場でも同様にユニクロが伸びた一方で、旧来型ビジネスの側にいたワールドは解雇/事業縮小に追い込まれた。自動車市場でも同様に、軽という多くのメーカーが不得手とする分野に需要の中心が移ってしまった。現在の新車市場では軽が4割を占めるというから、もはや「主」の市場である。ここまで需要が劇的にシフトするとは、業界でも予想されていなかったのではないだろうか。