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ブラザーグループ、企業価値向上に向け中期戦略「CS B2027」策定 事業ポートフォリオの変革を加速

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 ブラザー工業は、2025年度から2027年度までの中期戦略「CS B2027」を策定したことを発表した。

CS B2027の概要

 CS B2027では、事業の役割を明確化し、事業ごとに設定された重点指標に基づいた戦略を遂行することで、売上収益1兆円、および最優先指標である営業利益額1000億円を目指す。ROE目標は10%、産業用領域の売上比率は40%を掲げている。また、資本コストと株価を意識した経営を推進し、TSRは対TOPIXで100%以上を目指すという。

 投資に関しては、3年間でM&A・アライアンスを中心とした2000億円規模の成長投資を確実に実行し、産業用領域の成長を推進する。そして変革を支える経営基盤をより強固なものとするための投資も継続して進めるとしている。

 株主還元については、3年間で600億円の自己株式取得を含む1400億円の還元を予定するなど、大幅に強化していくとのことだ。

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 これらの目標を確実に遂行するために、次の4つの重点テーマを掲げているという。

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事業別戦略

 ブラザーグループの事業を4つに分類し、それぞれの事業の役割と重点指標を明確化。投資・リソースは役割に応じて配分し、各事業は重点指標に基づいた戦略を遂行することでCS B2027の目標達成を目指すとしている。

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  1. 成長事業:ブラザーグループとして大きく伸ばしていく事業を成長事業として位置づける。具体的には、産業機器事業、ドミノ事業と産業用プリンター事業を含むインダストリアル・プリンティング事業、新規事業、そしてプリンティング&ソリューションズ事業(以下、P&S事業)内の業務用ラベリングだという。将来の利益成長に向け、この3年間での重点指標は売上収益としている。これらの事業に対しては、M&Aを含めた成長投資を積極的に検討して非連続成長を実現して、将来の柱にし、人的リソースも優先的に配分する
  2. コア事業:業務用ラベリングを除くP&S事業については、売上・利益額を最大化し、全社での収益基盤を支えるコア事業に位置付け。市場におけるポジショニングの強化とビジネスモデル変容のための投資を行っていく。P&S事業に関してはこの3年間での重点指標は営業利益額としている
  3. 収益性追求事業:パーソナル&ホーム事業、ニッセイ事業は、売上と利益のバランスを取りながら収益力を高め、全社に利益貢献することをミッションとする収益性追求事業に位置付け、収益力を強化。これらの事業については、営業利益率を重点指標としている
  4. 収益性改革事業:工業用ミシン事業、ネットワーク&コンテンツ事業は、収益性改革事業に位置付け、着実に利益貢献ができるよう収益構造を徹底的に見直し、安定した利益を創出できるように改革を進める。これらの事業については、営業利益率を重点指標とし、利益率の向上を図るという

財務戦略

 資本コストと株価を意識した経営を推進し、継続的に株主価値を向上させ、企業価値の最大化に取り組んでいくとしている。事業成長から創出される営業キャッシュフローと有利子負債を活用し、成長投資を実行するとともに、株主還元を大幅に強化していくという。

成長投資

 M&A・アライアンスを中心とした2000億円規模の成長投資を実行していく。M&A・アライアンスについては、マシナリー・ファクトリーオートメーション、インダストリアル・プリンティング、業務用ラベリング、そして新規事業をターゲット領域と定め、産業用領域の成長を実現するための基盤・組織能力を強化するとのことだ。

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株主還元

 配当については、1株当たり年間100円の配当を下限とし、配当性向40%を目安として還元。これまでの増配・維持の流れを引き継ぎ、安定的かつ継続的な株主還元を実施する基本方針の下、さらに強化していく予定だとしている。また、CS B2027の期間中に合計600億円の自己株式の取得を予定。加えて、業績などの状況に応じて追加還元も検討していくという。

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未財務目標

 財務目標との関わりが深い3つのマテリアリティを未財務目標として定め、活動を推進していくとのことだ。

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