NTTは、大規模言語モデル(以下、LLM)の普及に伴う電力消費やコスト増加などの問題解決に向け、軽量でありながら高性能な日本語処理性能を持つLLM「tsuzumi 2」の提供を開始した。
NTTは、パブリック環境やクローズ環境、顧客の業務形態やデータ要件に最適なAIソリューションの提案・導入を推進している。多様なAI提案力を総合的に向上させ、AIポートフォリオの拡充を目的として今回tsuzumi 2を新たにラインナップに追加した。
tsuzumi 2の特徴は次のとおり。
①日本語性能の向上
tsuzumi 2では、高い日本語性能を実現。ビジネス領域で主に重視される知識、解析、指示遂行、安全性の基本性能では、フラッグシップモデルに匹敵するレベルを達成し、コストパフォーマンスに優れている。

日本語性能の評価
②特化型モデル開発効率の向上
RAGとFine Tuningにより、企業や業界に特化したモデルの開発効率が向上。tsuzumi 2は、顧客からの要望が多かった金融・医療・公共分野の知識を強化している。これにより、これらの分野で高い性能を発揮。特化チューニングによる精度向上にも優れている。また、汎用的なタスク特化チューニングにより、多様な業務での活用も可能。

RAGユースケースにおけるLLMの性能評価
③低コスト・高セキュアの維持、国産AI
tsuzumiはNTTがフルスクラッチでゼロから開発した純国産モデル。1GPUで動作可能な軽量モデルでコストパフォーマンスに優れている。低コストでオンプレミスやプライベートクラウドでの運用が可能であり、機密性の高い情報も安全に取り扱える点が特徴。

【関連記事】
・Algomatic、自社環境・オンプレミスでのセキュアなLLM導入支援サービスを大企業向けに提供開始
・DM三井製糖、AllganizeのAI・LLMアプリ「Alli LLM App Market」を採用
・ストックマークと日本触媒、生成AI・独自LLMを活用した社内文書とナレッジグラフの実証実験を完了