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ストックマークと日本触媒、生成AI・独自LLMを活用した社内文書とナレッジグラフの実証実験を完了

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 ストックマークと日本触媒は、日本触媒における新規研究テーマおよび新規事業創出の確度向上・効率化を目的とした実証実験を終え、その成果の業務適用開始に至ったと発表した。

 同実証実験は、ストックマークが提供するRAG実用化サービス「Stockmark A Technology」(以下、SAT)を用いた、データ構造化やナレッジグラフ構築などの技術と生成AI実装ノウハウを活用することで、日本触媒の保有技術を理解した生成AIの構築と、それらを活用した新規用途探索の業務利用を目的としている。

①業界・企業固有の表現も理解した「ナレッジグラフ」の構築

 膨大な情報から、自社技術の新規用途を確度高く・効率よく発見するためには、言葉の意味(業界、企業名、製品名、機能特性など)に加え、言葉同士の関係性もAIが理解する必要があるという。

 一方、原料や素材の機能特性などの自社情報や、それらの用途探索で前提となるような市場先などの外部情報には、業界・企業固有の表現や複雑で難解なビジネス情報が多く存在しており、言葉の意味と関係性を理解するのは容易ではないとしている。

 これを解決する効果的な手段として、SATの主要機能であるドキュメント解析とナレッジグラフ構築技術を利用し、日々更新される社内外の情報にも対応した日本触媒独自のナレッジグラフを構築したとのことだ。

②独自LLMの活用による技術(シーズ)情報を起点とした新規用途探索の実現

 前述のナレッジグラフ構築に加え、ストックマークの生成AI実装ノウハウを活かした独自のLLMを活用することで、日本触媒の保有技術を起点とした、新規用途の探索を実現したという。

 これにより、従来の新規用途探索では、個人が持ちうる知識と、限られた時間の中で行っていた市場リサーチなどの属人的な業務を高度化し、新規研究テーマや新規事業の構想を容易にできる可能性があるとしている。

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 同実証実験にて、「棚卸しした自社保有コア技術情報や、製品・技術紹介資料の構造解析」や「自社技術情報を参照した生成AIによる新規用途の提示」という点において、価値が見いだせたため、業務適用の開始に至ったという。

 今後は、書式が統一されていない、図表を含む複雑なレイアウトの社内文書を含めた検証を進め、さらなる精度向上を目指すとともに、日本触媒の社内システムとの連携も検討していくとのことだ。

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