AI Shiftは2025年12月15日、AIエージェント関連サービスを刷新し、「AI Worker」シリーズとして新たに展開を始めたと発表した。これまで個別に提供してきたAIエージェント群を統合し、領域特化型「AIプロダクト」と、企業ごとにカスタマイズする「AIソリューション」を組み合わせた包括的ブランドと位置づけ、企業がAIと協働しやすい環境構築を支援していく方針である。

同社は2019年より対話型AIソリューションを展開し、2023年には生成AIの本格導入に先駆け、グループ全体でのAI活用促進やリスキリングプログラムの企画・実施を担ってきた。そして、社内外の事例を通じてAI業務定着のノウハウを蓄積。AIエージェントを導入しても現場で十分に使われない、既存業務にフィットしないといった企業課題が浮き彫りとなったことから、現場への定着に重点を置いたサービス再編に至った。
「AI Worker」シリーズのAIプロダクト部門では、コールセンターや営業など業務領域ごとの課題に特化。たとえば、コールセンター向けの「AI Worker VoiceAgent」は、過去に提供していた「AI Messenger」を進化させ、400社以上の導入実績を持つAIエージェントとして電話対応の自動化に対応する。また営業支援の「AI Worker SalesAgent」は、商談の各場面で営業担当者を支援し、組織内の営業ナレッジやデータの資産化にも役立てる構成となる。
企業独自の課題解決を図るAIソリューション部門では、Reskilling(リスキリング)、Consulting(コンサルティング)、Platform(プラットフォーム)を連携させる。リスキリングプログラムは企業ニーズに合わせて設計され、DX・AI推進人材の育成にも対応。コンサルティングではAIエージェント前提の業務設計やデータ整備を一括支援。プラットフォーム基盤は、導入や運用期間を短縮しつつ、それぞれの現場事情に合ったUI設計や既存システム連携を可能にしている。
AI Shiftは、AIを「使う道具」から「一緒に働く存在」へと捉え直すことで、確実に業務成果を生み出せるAIエージェントの常用化を推進すると強調した。迅速かつ低コストで本番導入までを実現でき、“現場に根付く”AIの社会実装を目指している。今後は、これまでに蓄積された400社を超える導入ノウハウを活用し、より多くの日本企業の生産性向上に貢献するとしている。
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