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ダイキン、2030年度に向けた戦略経営計画「FUSION30」を発表

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 ダイキン工業は2026年5月12日、2030年度をターゲットとした新たな戦略経営計画「FUSION30」を策定したと発表した。前中期計画「FUSION25」で課題となった営業利益率の改善を最優先事項に掲げ、「機器販売」から、建物全体のライフサイクルを支える「ソリューション事業」への構造転換を加速させる。2030年度には営業利益率12%、ROE15%の達成を目指す。

「稼ぐ力」の再強化――営業利益率12%への道筋

 前計画のFUSION25では、北米のデータセンター需要獲得などにより売上高は目標を上回る5兆円規模に到達した。しかし、市況高騰や機器のコモディティ化、先行投資の負担により、営業利益率は8.3%と計画を下回る結果となった。

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 これを受け、「FUSION30」では「稼ぐ力の再強化」を中核に据える。高付加価値化による粗利の向上(+1.7%)やコストダウン(+1.0%)などを通じ、2028年度に10%、2030年度には12%まで営業利益率を引き上げる計画だ。

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4つの重点テーマ:ソリューションと北米・化学・インド

 戦略の柱となるのは、以下の4つの領域である。

  1. ソリューションプロバイダへの変革: 単なる機器販売を超え、データセンターや工場などの優先市場において、設計から運用保守までを一貫して担う。空調事業の売上高に占めるソリューション比率を、2025年度の28%から2030年度には40%まで拡大する方針だ。
  2. 北米・化学事業の強化: 北米では環境プレミアム商品(インバータ機「Fit」)の拡販により、米系競合に伍する高収益体質を確立する。化学事業では、半導体やデータセンター向けの高機能材を伸ばし、2030年度に部門営業利益率20%超を目指す。
  3. IMEA(インド・中東・アフリカ)の基盤構築: 成長著しいインドを中心に、販売・サービス網を2倍規模に拡大し、将来の巨大市場での覇権を狙う。
  4. AIの徹底活用と人材価値の最大化: 5年間で2,000億円規模のデジタル投資を行い、独自生成AIの活用による開発加速や、事務・生産業務の省人化を推進する。

資本政策とガバナンスの刷新

 財務面では、資本効率を重視した経営へ舵を切る。設備投資の厳選(対営業CF比率を58%から43%へ抑制)によりキャッシュを創出し、株主還元を拡充する。その第一弾として、3,500億円規模の自己株式取得を決定した。

 また、執行体制も強化。初のCFO(最高財務責任者)設置や、社外取締役比率の50%への引き上げ、さらには投下資本利益率(ROIC)を評価指標に取り入れた新役員報酬制度の導入により、ガバナンスの透明性と資産効率の向上を図る。

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 ダイキンは「人を基軸におく経営」という独自の強みを土台に、AI・デジタルの力を掛け合わせ、環境価値と経済価値を両立する「サステナブルな高収益企業」への進化を急ぐ。

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