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ビジネスモデルとは「手段ではなく結果」である-資本家のジレンマを克服する方法とは?

「『ビジネスモデル症候群』の実態」セミナーレポート 後編

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 新規事業、ベンチャーを立ち上げるうえで「ビジネスモデル設計」から始めることの弊害を解説した本セミナー。ビジネスモデルのデメリットや、世間の人々がビジネスモデルに期待していることがいかに誤解であるかを説明した前編に続き、和波氏が説くビジネスモデル症候群の実態とそこからの脱却方法をお伝えする。(本コラムでは、シュンペーターの定義に従い、アントレプレナーを「企業家(起業家ではなく)」と表記します)

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ビジネスモデル研究は、イノベーションという“超常現象”を理解するため

 前編では、「ビジネスモデル」は単独の事業の範囲にとどまらない、イノベーターが行っている経営のすべてを包括するものだということが語られた。それを和波氏は「ビジネスモデル」とは企業家(アントレプレナー)にとっての「経営学」であると表現したが、ビジネスモデルを従来の経営学の発展形のようなものと捉えると見誤る。学問の体系としても、両者は全く異なるものなのだ。

 分類上、経営学は応用科学に属する。応用科学とは、基礎科学の研究結果を実際の成果に結びつけるべく、再現性のあるノウハウを獲得していく学問だ。経営者がその理論を身に付ければ必ず望む結果が得られるような状態を、経営学は目指しているのだ。

 では、ビジネスモデルは経営学に含まれるかというと、「含まれるわけがない」と和波氏は言う。「このビジネスモデルを実行すればイノベーションが生まれる」というような再現性はないので、応用科学の要件を満たしていないのだ。それではビジネスモデルは学問としては何に含まれるのかというと、社会科学に含まれる。

社会では、時々“超常現象”が起きます。イノベーションは正に超常現象なのです。例えば、僕らはガラケーで十分満足していたはずなのに、なぜか急激に新しいものが欲しくなる。イノベーションは社会科学の中に含まれている研究分野で、そういう超常現象に近い社会現象について、何が起きているのかを理解するために論理的に説明する。実はそれだけなんです。再現性なんてカケラもないし、研究者たちは再現性の追求すらしていないんです。

 つまり、ビジネスモデル研究はイノベーションを生み出す共通の方法を見出そうとしているのではない。あくまで個別の事象のプロセスを解き明かそうとしているのである。

和波 俊久Lean Startup Japan 和波 俊久 氏

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