持ち株会社体制へ移行、パソナと同業のM&Aの差
07年のパソナグループ設立以降、同社は持ち株会社体制へ移行する。株主構成に変化はなく、パソナグループとパソナの株式移転比率は1対1。設立後は、グループ経営の強化、コーポレートガバナンスの強化を目的として、旧・パソナの管理部門を吸収分割によりパソナグループが承継した。その後、組織体制の整理のため、海外の子会社を次々に譲渡する。
続いて09年6月に連結子会社であるパソナテックの公開買付け(TOB)を行い、出資比率を85.61%に引き上げる。これには持ち株会社設立時と同様の理由に加えて、経営の効率化も目的に挙げている。折しもリーマンショックに端を発する不況から「派遣切り」により、人材派遣会社が軒並み業績を落としたさなかである。