複業を増やすためには、個人も企業も“パラレル師匠”を持つ

第8回:信岡良亮さん インタビュー【後編】

 テクノロジーの進化によるワーク・シフトやライフスタイルの多様化から、昨今、働く場所や時間にとらわれない「働き方」が受け入れられるようになってきました。今回のインタビュー連載では、パラレルキャリアの中でも、本業以外に仕事を持つ「複業」を実践している方々に登場いただき、実例を通して、どのようにして自分に合った働き方、生き方を見つけていくかを探っていきます。
 今回は、20代で会社を辞めて、鳥取県隠岐郡海士町で株式会社巡の環を設立以来、都市と田舎を行き来しながら、その新しい関係性をめざす活動を続ける信岡良亮さんにお話をお伺いします。前編はこちら

[公開日]

[語り手] 信岡 良亮 [取材・構成] 中村 龍太 栂井 理恵 [編] 栗原 茂(Biz/Zine編集部)

[タグ] ワークスタイルIT ワークプレイス ダイバーシティ ワークスタイル 複業 パラレルキャリア

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連動することで時間の区分が消える――複業時の時間の使い方

――現在は、東京に拠点を置きながら、株式会社巡の環取締役、株式会社アスノオト代表取締役をつとめ、海士町の仕事である「AMAカフェ」の運営から、地域プロデューサーを育成する「地域共創カレッジ」主催や大学講師、Web制作まで、いくつもの仕事をこなす信岡良亮さん。さまざまな人とコラボレーションする仕事が多いですが、どのようにして仕事が増えていくのでしょうか。

信岡良亮さん(以下、敬称略): 出会って、「この人、面白いな」と思う人としゃべっていると、自然にコラボレーションの企画が生まれていることが多いですね。それで、「とりあえず何かしたいね」と始まることが多いです。
 先日も、あるウェブメディアの方と、ちょうどパラレルキャリアの話で盛り上がって、一緒にウェブコンテンツの企画をやりましょうということになりました。

――でも、そんなに気軽に仕事を始めていたら、時間管理が大変ではないでしょうか。

信岡: いろんな仕事をしていると、全部のピークが別々だといいんですが、同じ週に重なってしまうこともあります。そうなると、実働時間が週2日程度で済むとしても、僕自身は一週間以上働いても休めない、ピークが終わらないということも(笑)。たしかに、パラレルキャリアにしても複業にしても、時間の問題はかなり厳しいですよね。

――「働き詰め」となると、複業というワークスタイルには躊躇する人もいそうですが……。

信岡: ただ、ずっと同じ時間配分というわけでもなく、面白いことに、次第に連動してくるんです。例えば、東京で組織開発の案件の相談を受けると、島で行っている企業研修のノウハウが流用できます。また、大学でのカリキュラム設計をするとなると、「地域共創カレッジ」のコンテンツがそのまま使えます。仕事上、あまり区分がなくなってくるんです。
 そういう連動が起きてくると、「稼ぎ」のためにやっている仕事の担当者さんも、僕の他の仕事にも興味を持ってくれるようになるので、時には僕がそちらに時間を割いていても、大目に見てくれるようになります(笑)。

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