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「複業」という生き方

信岡良亮さんの「ない仕事」を作り出して、「島で楽しく暮らす」を実践する生き方

第7回:信岡良亮さん インタビュー【前編】

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 テクノロジーの進化によるワーク・シフトやライフスタイルの多様化から、昨今、働く場所や時間にとらわれない「働き方」が受け入れられるようになってきました。今回のインタビュー連載では、パラレルキャリアの中でも、本業以外に仕事を持つ「複業」を実践している方々に登場いただき、実例を通して、どのようにして自分に合った働き方、生き方を見つけていくかを探っていきます。  今回は、20代で会社を辞めて、鳥取県隠岐郡海士町で株式会社巡の環を設立以来、都市と田舎を行き来しながら、その新しい関係性をめざす活動を続ける信岡良亮さんにお話をお伺いします。今までの連載はこちら。

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島の仕事、稼ぐための仕事、そして「未来づくり」

――25歳のときに会社を辞めて、離島である島根県隠岐郡海士町へ移住し、翌年に仲間と株式会社「巡の環」を設立した信岡さん。海士町の魅力を作って根付かせる「地域づくり事業」、企業研修などの「教育事業」、物産品販売やWeb制作などの「メディア事業」などで、大きな成果を上げてこられました。そして、昨年から、海士町と東京を行き来しながら、新しい取り組みを始めていらっしゃいます。まずは、多岐にわたる仕事や取り組みについて教えてください。

信岡良亮さん(以下、敬称略): 現在、僕は拠点を東京に移し、大きく分けて3つの仕事をしています。
 1つ目は、海士町の仕事。株式会社巡の環の取締役として、海士町の食材を使った料理や音楽を楽しんでいただく「AMAカフェ」などのイベントを東京で運営しています。
 2つ目は、稼ぐための仕事。僕が代表取締役を務める株式会社アスノオトで、企業研修などのWeb制作を行っています。一緒に働いてくれる仲間たちとインターンがいます。
 最後が、未来づくりの仕事――と僕は呼んでいます。これは僕が個人としてワークショップや大学講師をやったり、株式会社アスノオトで「地域共創カレッジ」を運営したりしています。このカレッジは、都会にいながら地域に関わっていきたい人たちのためのプログラムで、この4月にスタートしたばかりです。

――20代のうちに単身で島へ移住して起業、30代前半で3つの仕事を進めていらっしゃるとは、すごい行動力ですよね。

信岡: よく言われるんですけど、特にそんな意識はないんです。ミュージシャンが夢を求めて東京へ出てくるのとあんまり変わりません。何をしていいか分からなかったから、何か面白そうって海士へ行った……そんな感じです(笑)

――それでは、そのあたりから詳しくお聞きしたいと思います。

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突然、会社に行けなくなったとき、〝海士町〟に出会った

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