脱・コモディティ化を実現する、鳥の目による「ビジネスモデルイノベーション」
ワークショップのクライマックスは、再度ビジネスモデルキャンバスに戻って(鳥の目でズームアウト)、近未来のキッチンを実現するビジネスモデルキャンバスを生成していきます。
ビジネスモデルイノベーションを分かりやすく説明するために、メキシコに本社を置くセメックスというセメント企業をケースとして取り上げます。ターゲットする顧客の多くは建設会社なのですが、「セメントの配送遅延によって作業が滞る時間を最小化する」、「余分なセメントが腐ってしまう可能性を最小化する」という顧客が望んでいる成果を発見することによって、必要な分だけを必要な時に短時間で配送するサービスを実現しました。このためには、物流システムというリソースの構築、車両管理という主要活動が必要となりましたが、顧客は抱えている課題を解決するために、喜んでプレミアム料金を支払うことを約束したのです(図5)。