資源のない国である日本が生き残るには中長期の投資が必要
公益資本主義の2つ目の戦略である「中長期の経営」については、資源のない国である日本だからこそ、科学技術を使って「無から有を作る」ための中長期の投資が必要だと訴えた。
ウォールストリートでは、実体経済は世界に行き渡ったとして金融経済を推し進めてきたが、リーマンショック以降は伸び悩んでいる。原氏は「人類の未来のためには科学技術を使い、時間をかけて本当に役に立つことを作っていくしかない」と言い、日本での中長期の投資の例を2つ挙げた。ひとつは東レの炭素繊維で、黒字化するまでに40年以上がかかっている研究開発だ。もうひとつは、JR東海のリニア新幹線。2027年の完成予定までに相当の金額の投資を行う計画だ。