社内アイデアコンペでは太刀打ちできない、「自律分散型イノベーション」という発想と仕掛け
例えば、参加者全員に配布される1000ドルのプリペイド式クレジットカード。この1000ドルはリサーチやプロトタイプのための資金として使われる。上司からの承認は必要なく、そもそも参加していること自体も周囲の人に知らせる必要はない。興味深いのは、この1000ドルが良いアイデアに対する資金提供ではないという点だ。「Kickboxはどのようなイノベーションを起こせるのかわからない人のためのものだ。この1000ドルという金額が与えられることで、参加者はアイデアを生み出し、試すきっかけが生まれるのです」とマーク氏は語る。アイデアにお金を投資する従来の仕組みとは全く逆の発想なのだ。