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「水平型コラボレーション時代」のUX

IoTテクノロジーとシェアリングでUXビジネスを創る「コミュニティー」と「3つの要素」

「水平コラボレーション時代」のUX:第3回

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 『UXの時代――IoTとシェアリングは産業をどう変えるのか』を発表して以来、講演・セミナーや仕事上お会いする方々から、様々な意見・質問を寄せられるようになった。そこでこうした声を踏まえながら、私が執筆中・執筆後に考えたこと、ビジネスとして展開していることなども交えて、この本の内容について語ってみたい。連載第3回は、UXビジネスを水平型コラボレーションで実現するとはどういうことか、そのために何が重要かについて解説する。

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IoTテクノロジーとシェアリングでUXを生み出すには

 前回は、IoTテクノロジーによるシェアリングの仕組みを使えば、垂直型企業が囲い込み・所有するリソースを社外とシェアすることができるということを述べた。そこには垂直型企業が非稼働部分を活用できるというメリットも生まれるが、それはあくまで派生効果に過ぎない。

 IoTテクノロジーによるシェアリングがもたらす最も大きな効果は、UXビジネスを効率的に実現できるようになるという点にある。その基本的なビジネスモデルとして第3章で紹介したのがウォーターサーバの例だ。

 実在する事例ではなく、あくまでIoTテクノロジーとシェアリングの仕組みがどのようにユーザーを巻き込み、ユーザーにも事業者にもメリットを生み出すかを示したモデルにすぎないが、必要な要素はすべて揃っていると言えるだろう。

ユーザーを巻き込んだIoTテクノロジーとシェアリングの仕組みユーザーを巻き込んだIoTテクノロジーとシェアリングの仕組み(ウォーターサーバの新たなビジネスモデル)

 通常のウォーターサーバのビジネスモデルでは、ユーザーが水を注文し、事業者が配達する。水を切らしたくないからといって大量に注文すると、備蓄のためにかなりのスペースが必要になる。それがいやならこまめに注文するしかないが、そうなると注文を忘れて水を切らしてしまうということになりかねない。

 定期的に一定量を配達してもらうということも可能だが、これも量を多めに設定するとストックするスペースが必要になるし、控えめに設定したら、夏場など水をよく飲む季節に足りなくなるといったことも起きる。

 そこでウォーターサーバに重量センサーと、情報を送信するマイクロチップを取り付けて、事業者のシステムが水の使用量を把握し、あとどれくらいで水がなくなるかを予測して配達する仕組みを構築する。これでユーザーは余分なストックを抱えることも、水を切らすこともなくなる。この仕組みは前回紹介したラズベリーパイのような小型マイクロコンピュータとセンサーがあれば、簡単に構築することができる。

 さらに、地域ごとにユーザーの中から希望者が水を配達するという仕組みを構築する。そのユーザーには自宅の空きスペースに水を一時的に預かり、暇なときに地域に何回配達したら水一本が無料でもらえるというインセンティブが設定されている。これによって事業者は地域のユーザー一軒一軒に配達する手間が省ける。つまりユーザーにも事業者にもメリットが生まれる。この仕組みはスマートフォンのアプリを使えば簡単に構築・稼働させることができる。

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この記事の著者

松島 聡(マツシマ アキラ)

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