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「水平型コラボレーション時代」のUX

「体験のシェアリング」で次のステージへ進化するUXビジネス

「水平コラボレーション時代」のUX:第5回/最終回

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 『UXの時代――IoTとシェアリングは産業をどう変えるのか』を発表して以来、講演・セミナーや仕事上お会いする方々から、様々な意見・質問を寄せられるようになった。そこでこうした声を踏まえながら、私が執筆中・執筆後に考えたこと、ビジネスとして展開していることなども交えて、この本の内容について語ってみたい。連載第5回は、『UXの時代』で予告した、シーオスのシェアリング型UXビジネスが、その後どのように具現化しつつあるかを例に、これからのビジネスの展望を語る。

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UXビジネスを「BtoC」から「CtoC」へ進化させる意味

 去年の春から夏にかけて、『UXの時代』を執筆しながら見えてきたのは、シェアリングによる新しいUXビジネス創造の可能性だった。

 モノや空間、人の作業、輸送手段などのリソースをシェアすることで、産業や社会はより豊かになる。これを私はロジスティクス・ソリューションを通じて進めているが、これは既存リソースの有効活用、効率化という産業界の改革であり、ビジネスとしてはBtoBの領域に属する。

 UXビジネスとしては前回紹介したように、トライアスロンというスポーツを軸に、BtoCの領域でユーザーのコミュニティーを構築しながらUXを高めていくビジネスを展開している。しかし、ユーザーが主役になって推進していくような本格的なシェアリングは、本来BtoCではなくCtoCになるはずだ。シーオスはまだこのビジネスモデルを構築できていない。

 『UXの時代』で紹介したように、日本ではAirbnbやUberのような新しいシェアリング型のビジネスモデルに対して、規制や行政・産業界の縦割り構造など様々な障壁にぶつかる。しかし、新しいビジネスが世の中を良い方向へ変えていくという理解が生まれ、広がっていくことで、こうした規制を緩和・修正しようという動きも出てきている。

 必要なのは日本で可能な新しいビジネスモデルを生み出し、軌道に乗せることで、こうした機運を高めていくことだ。

 本を書き進めるにつれて、私には次々と新しいビジネスのアイデアが湧いてきた。それが『UXの時代』に書いたシェアリングサービス「Sharetter(シェアッター)」であり、様々なスポーツメディアと連携して読者/ユーザーの新しい活動を生み出していくライフスタイル系スポーツマガジン「Tyles(タイルズ)」だ。さらにトライアスロンの雑誌『トライアスロン ルミナ』のWebマガジンを立ち上げ、双方向のメディアとして進化させていくというアイデアも生まれてきた。

『トライアスロン ルミナ』

 『UXの時代』は単なるビジネスやテクノロジーに関する提言の書ではなく、ビジネスパーソンである私が、実際に新しいビジネスモデルを模索し具現化していくドキュメントでもある。この本が出版されてから様々なご意見をいただいたが、特にメディアや読者の方々に評価されたのもこの点だった。

 ただし、原稿の内容は8月にほぼ固まり、それ以後は12月の刊行へ向けてのブラッシュアップを行ったため、新規ビジネスの立ち上げやメディアの改革がその後どのように実行されていったのかについては具体的に書かれていない。

 そこで今回は、これら新規ビジネス立ち上げや既存ビジネスの改革を具現化していったプロセス、そこで私が考え、発見したことについて解説したい。

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この記事の著者

松島 聡(マツシマ アキラ)

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