「“飲みニケーション”でも力を発揮するAI・ロボット・モバイル」を目指した実証実験
続いて登壇したのは、株式会社ヘッドウォータース ITエバンジェリストの伊藤伸晃氏。「コグニティブ サービス活用による付加価値創出と新サービス開発支援プログラム」をテーマに同社が取り組んだ実証実験の事例が語られた。
現在、さまざまな業界でロボットの活用が進んでいるが、いまだにアナログな方法でやり取りをしている業界も多くある。その一つが飲食店だろう。基本的には注文や料理の提供などは人が行っている。
もちろん、人が接客を行う良さはあるのだが、同時に人的リスクも生じる。忙しくなったときにオーダーミスなどを起こしてしまい、顧客が離れてしまうことも……。
そうした状況に着目したのが、ヘッドウォータースだ。国内トップクラスのロボットアプリの開発実績を持つ同社は、ロボットの顔認識機能を活用した顧客との関係強化によるリピーターの獲得。また、目新しさによる新規顧客の集客を目的に、卓上コミュニケーションロボット「Sota」を活用した「飲みニケーションロボット席」の実証実験を開始した。
この飲みニケーションロボット席は、電話で「ロボット席希望」と伝えるだけ。専用のスマートフォンアプリからテキストを入力することで、Sotaに好きな言葉をしゃべらせることができたり、専用のスマートフォンから名前を入力すれば、顔認識機能により名前を呼んでくれたり……他の席にはない経験が味わえる。(※顔は複数人登録可能で、顔を認識するとそれぞれの名前を呼んでくれる)
対象となった、東京・神田の居酒屋「くろきん神田本店」では、このソリューションを提供することで毎月100名ずつ予約を獲得でき、メディアからの取材依頼も殺到するなど露出につながっているという。
飲食店以外にもアパレルの店舗、スポーツジムなどでも活用できるチャンスはありそうだ。AIの民主化によって解決できる問題はまだまだ多く眠っているといってもいいだろう。
今回、AIを起点にさまざまな活用事例が紹介された。現在、バズワードと思われているAIだが、今後1~2年くらいでより身近な存在になってくることだろう。その際、事業開発者は一体何ができるのか。AIが民主化していくこれからの時代、事業開発者にはよりクリエイティブなアイデアが求められる。
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