反転授業のキーコンセプト?指導者は講師から理解プロセスのファシリテーターに
私が授業に自作教材ビデオを使い出したのは2007年で、「反転授業」という言葉が出てきたのが2009年ごろです。反転授業を定義することにはどうも気乗りしません。これこそが「反転授業だ」という決まったものはないからです。反転授業は、基本的な概念で、どんな科目にも、どんなレベルでも使える指導者用ツールであるといった捉え方をしています。
反転授業のキーコンセプトを少し説明しましょう。
- 内容説明をグループ学習の場から個別学習の場に移す
「個別学習の場」とは、教室であろうと、家であろうと、個人が個別に学習ができるところを指します。 - グループ学習の場は、ダイナミックかつインタラクティブな学びの環境となる
グループ学習の場では、生徒どうしが教え合い、助け合います。必要があれば先生に質問します。 - 教育者は理解プロセスのファシリテーターとなる
授業はよりプロジェクトベースになり、生徒たちは応用的なことや創造的なことに取り組むようになってきます。そこには、学習内容に通じた教育の専門家であり、また、生徒のことを気にかけ、関係性を築けるファシリテーターが必要です。
このファシリテーターの役割は、機械に代えることはできません。私たちはテクノロジーを利用して、教室に人間性を取り戻そうとしているのです。