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「イノベーションのジレンマ」の大誤解

“贅肉は落ちても筋肉質にならない”大企業のジレンマ──社内起業家とリーダーシップ

第9回:「イノベーションのジレンマ」の大誤解【番外編2】イントラプレナーアクセラレーターという選択肢Vol.3

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『幸田正司物語(第1話)』ダイジェスト


東証1部の某食品メーカーの国際事業部に所属する中堅社員である「幸田正司」。新規事業開発部門への異動の希望を持つも叶わず、社外での起業家コミュニティ活動などを積極的に行いながら、「幸田正司」は、本業に悶々とする気持ちを抱えて働いていた。
幸田の勤める企業の経営陣も、既存事業の停滞と新規事業が立ち上がらないことを憂い、会長により「社長の抜擢人事」が行われた。抜擢社長の松木がまず着手したのは、「新規事業部門の設置」と「社内新規事業の公募制度」だ。既存事業部門の反対を押し切って、会長と社長が強引に推し進めた社内で初めての「社内新規事業公募」で、すぐに実施された。
幸田正司はこれに喜び、公募にエントリー。第1回の公募では自身の企画の詰めの甘さもあり採択されず、第2回の公募では自信を持っていた企画も結局採択されるに至らなかった。だが、幸田正司にやりきった感を持ち、清々しい気持ちで退職を決意する。しかし、幸田正司に注目していいた抜擢社長の松木は「別会社の立ち上げ」というオファーを提示した。
※詳しくは前回の記事、オープンイノベーション2.0時代の「社内起業、8つの成功の道すじ」~『幸田正司物語』を参照。


“抜擢社長”から“傍流社員”への「予想外」のオファー~「幸田正司物語③」

タイトル

 志村坂上で一人暮らしをしている幸田は夜帰宅してからも、いろいろ思いを巡らせていた。松木社長のオファーは予想していたものをはるかに超えており、一度決めた退職の意思を揺るがせるものであった。また、松木社長は歴代のサラリーマン社長とは明らかに違い、不確実なものに対して挑戦する姿勢があり、社員のそのような行動にも寛容であった。その松木社長の期待に応えてみたい。

 一方、社内の公式な「社内新規事業の公募制度」では落選した自分が、社長の庇護下であれ、社内のしがらみからは逃れられないであろうと想定していた。本業事業部の濱田取締役や製造部の辻田取締役からは支援は受けられないだろう。支援を受けられないどころか、相当の抵抗を受けるかもしれない。派閥を嫌い、一匹オオカミであった松木社長の弱さは、そのまま派閥を持っていないという裏返しでもあった。

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この記事の著者

鈴木 規文(スズキ ノリフミ)

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