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マーケティング×イノベーション=市場創造

5%の優れたマーケッターの戦略を再現する──マーケティング管理者のための「パーセプションフロー」とは?

連載:マーケティング×イノベーション=市場創造 特別編

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 マーケティングのデジタル化が進み、マルチチャネル化・オムニチャネル化するなかで、事業会社が主体的にマーケティング・マネジメントを行う時代になった。その結果、事業会社のマーケティング担当が多くのパートナーやタッチポイントを管理し、ブランドの意味と方向性を共有する必要に迫られている。その際に有用なのが、株式会社クー・マーケティング・カンパニー代表取締役の音部大輔氏が提唱する「パーセプションフロー」である。
 7月30日、音部氏が株式会社エフアイシーシー代表取締役社長の荻野英希氏とともに、マーケティング担当者・管理者に向けて講座を行なった。マーケティングとは、ブランドとは何か?という基本に立ち返り、「パーセプションフロー」作成のワークショップまで行った講座の様子をお伝えする。

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5%の優れたマーケッターは「いい〇〇」の定義を変える

何か商品が売れた時、その理由を『広告が良かったからだ』とか『施策が良かったからだ』と考えるのは、なぜホームランが打てたかという問いに対して『バットにボールが当たったからだ』と答えるのと同じです。

 講座は音部氏のこんな言葉から始まった。マーケティングというものが何かを改めて考えるための言葉である。さまざまなツールや手法が生まれている昨今、マーケティングを考える時にはついつい活動方法、つまり「どうやったか」に注目しがちだ。

 しかし、マーケティング担当者が「どうやったか」の部分ばかりに注目してしまうと、多様なパートナーや顧客とのタッチポイントを適切に管理することは難しくなる。まず注目すべきは、「なぜか」である。なぜ商品が売れるのか。そこに、新しい市場が創造されているからだ。

 マーケティングの仕事をしていても日々の仕事に終われるとついつい忘れがちだが、そもそもマーケティングとは、「市場創造のための総合的な活動」である。スマートフォンが携帯電話にPC+αの機能を付け加えて爆発的に売れたように、新しい市場を創造すれば売れる。ただしここで意識すべきは、「新しい市場」が多くの場合、実際には既存市場の“再創造”だということである。

 例として音部氏が説明したのは自動車だ。1980年代に、「いい車」というと人々がイメージしたのは高機能のクーペだった。それが1990年代には、「いい車」は快適でラグジュアリーなセダンに変わった。そして2000年代に入ると、広々とした車内空間のあるファミリータイプのワンボックスカーが「いい車」というイメージになる。

時代が変わっても『ドライブに行くいい車がほしい』という気持ちは変わりにくいものです。しかし、“どんな”『いい車』かが欲しいかは変えられます。おそらく5%にも満たないいいマーケッターはこの部分を考えています。

と音部氏は話す。

 「いい〇〇」を提案することで、今までの市場を新たに作り直すのである。では、どうやって「いい〇〇」が指すものを変えたらいいのだろうか。それには、属性順位を転換させることが必要だ。

 たとえば洗濯洗剤の場合、属性には「白く洗い上がる」とか「ふんわり仕上がる」「陰干ししても臭わない」「香りが広がる」など、さまざまな属性があるが、人々の持つ定義が「いい洗剤=白く洗い上がる洗剤」だったときに売れる洗剤と、「いい洗剤=陰干ししても臭わない洗剤」になったときに売れる洗剤は異なる。市場2位の商品が1位になる時にはこういった属性の優先順位の転換が起きていることが多いと音部氏は説明する。

 では、どうやって属性の優先順位を転換させるのか。それに役立つのが、この日の講座のメインテーマとなっている「パーセプションフロー」である。

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人の“ふわっと”した認識に、きっちりとしたブランド意識を持って向き合う

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