デジタルレイバーの採用がなぜ今日本企業でブームなのか
それではなぜ今日本の企業はRPAに注目し、デジタルレイバーの採用がこれほどの盛り上がりをみせているのか。その背景には、日本の労働生産性が先進国の中で極めて低いという現実がある。
日本生産性本部の「労働生産性の国際比較(2016年度版)」によると、主要先進7カ国の労働生産性(2015年)は日本が最下位となっている。さらに、今後、日本における就業者数は減少する予測だ。経済産業省「新産業向上ビジョン」によると、2015年に6,334万人だった就業者数は2030年には約1割減の5,599万人となっている。経済産業省が掲げた目標では、GDP比で、2030年には2015年の1.6倍の846兆円に増やすとしており、そのためには労働生産性を1.8倍にまで引き上げる必要があるとしている。