0→1発想力強化のための、4つの思考法──未来からの逆算による0→1課題創出フレームワークとは[後編]

デザイン思考の次にくるもの ~未来からの逆算による0→1課題創出フレームワーク【後編】

 2018年6月29日(金)、東京ミッドタウン日比谷内のBASE Qにて「デザイン思考の次にくるもの ~未来からの逆算による0→1課題創出フレームワーク~」を開催しました。講演内容を前後編に分けてレポートします。
 レポートの前編では「アートとデザインの違い」、「デザインシンキングは1→10の改善に最適なPDCAである」「0→1の発想に効果的なデザイン」といった内容をご紹介しました。後編では0→1の発想をするために役立つ、4つの思考法についてご説明します。

[公開日]

[講演者] 各務 太郎 [協力] 高橋 龍征 [編] 栗原 茂(Biz/Zine編集部)

[タグ] デザイン思考 バックキャスティング スペキュラティブデザイン ロールプレイング法 因数分解法

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Method 0:ロールプレイング法

 スペキュラティブデザイン的事業創造の目的は、スタックしている業界やプロダクトに対して、自分しか知らないシークレットを掛け合わせることで新しい0→1の発想を生み、ブルーオーシャン化した新しいマーケットを創造することです。

タイトル

 そのための基本となる手法に「ロールプレイング法」があります。これは「もしあの人物、あの企業だったらどうするか?」と自分の中で徹底的に考えてみることです。例えばアンパンのCMを企画する際に「このアンパンの魅力をどうやったら最大限に表現できるか」という従来の方向性で考えても、凡庸な伝え方しか生まれないかもしれません。

 そこで、無理やり「もしもこのアンパンのCMをユニクロがつくったら?」と考えてみたらどうでしょう。様々な色のカラーパンツを履いた多国籍のモデルたちが、白い背景の前で踊ったり、デザイナーが登場したり、といったユニクロ的な演出にアンパンを掛け合わせることで、アンパンという対象物からだけでは絶対に浮かんでくることのなかった新しいイメージが出てきたと思います。もしもアップルがつくったとしたら? ホンダなら?

 ロールプレイング法で発想できるのは表層的な演出方法だけに留まりません。例えば自分が在籍する会社の経営者がいきなりユニクロの柳井正さんに代わったら、彼は自分の会社のアセットを使ってどんなことをやるでしょう? 柳井さんになりきるためには、柳井さんの考え方、戦略、志向などを深く理解しなければなりません。そうして、自分や自社の中からは出ない思考の方向性を強引にひねり出してみるのです。

 ちなみに、敢えて「Method 0」としているのは、残りの3つの方法論はロールプレイング法を有効に行うための方法論であり、ロールプレイング法は発想法全体のベースであることを示すためです。

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