「ペーパーレス化」と「原価の見える化」──現場のムダに挑むスタートアップ企業
最初に株式会社カミナシの諸岡氏が登壇した。2016年に諸岡氏が創業したカミナシは、食品工場から紙をなくす「カミナシ」というSaaSを提供している。すでに機内食を扱うANAケータリングサービスや、ロイヤルホストを展開するロイヤルホールディングスが採用している。
食品工場では、多いところで1日500枚、少ないところでも1日数十枚という枚数の帳票があるという。多くの工場ではいまだに現場スタッフが手書きで記録しており、複数人による確認を経て、品質管理部で再度確認、現物を保管している。実際に食品工場で勤務した経験もある諸岡氏は、人間の手作業なので、判読できない文字やヌケモレ、ルール違反が少なからずあり、確認・修正にかけるコストが膨大だと感じていたという。そこでカミナシを立ち上げ、食品工場のペーパーレス化の促進を目指しているのだと話す。