『ティール組織』の中核である「Purpose」を語ろう
ティール組織に関しては、狼の群れ的な「レッド組織」から、組織を1つの生命体として捉える「ティール組織」へ向かう組織の5段階の発達段階に関して書かれた書籍として、広く知られるようになった。「階層型組織は終わりだ、セルフマネジメントの時代だ」とも語られている。しかし、「ティール組織」の中核については十分な関心を集めていないのではないか。講演冒頭、ラルー氏はこう投げかけた。
その中核とは、Purposeのことである。ラルー氏は著書の中で、ティール組織には「Self-management(自主経営)」「Wholeness(全体性の発揮)」「Purpose(組織の存在目的、存在意義、意図)」という3点の共通点があると指摘している。そして、その「Purpose」こそ、ティール組織の中核であり、理解がまだ不十分だとラルー氏は指摘するものである。
組織のPurposeも大事なのですが、あなた個人のPurposeがまずあって、その上で経営者だったり管理者だったりするあなたが、組織のPurposeを考える。この順序が非常に重要です
とラルー氏は語る。
そして、個人が自分のPurposeに気づくということはどういうことか。その一例として自身の経験を通じて話し始めた。その内容は、日本で議論される「Purpose」の話題にはあまりあがらないものであった。