製造業の「リモート化」3つのポイント
次に加藤氏は、リモート化のポイントとして、データ化・アクセシビリティ強化から紹介していく。
加藤氏は、「リモートだ」「紙から電子だ」と号令をかける前に、そもそもデータの全体像を把握しているか振り返る必要があると話す。キャディも属人的な部分をいかにデータに落とし込むかを意識しているという。では、「データの全体像」とは、どの範囲を指すのだろうか。製造業では、CADデータなど設計データは比較的リモートでもアクセスしやすいが、調達の紙図面がバインダーで保管されていることが多かったり、サプライヤーの選定が属人的でデータになっていなかったりして、リモートワークになった際に容易にはアクセスできなくなる。紙や人に蓄積された情報を電子データ化していき、蓄積する必要がある。また、社員宅のPCからアクセスできるようにする、そして、システム間でデータの連携がスムーズになるよう設計することも重要となる。