今回発表したレポートでは、北中南米や欧州・中東・アフリカ(EMEA)、アジア太平洋(APAC)の企業やプライベートエクイティ企業、投資銀行、法律・専門サービス企業の2200人以上の担当者に、M&Aの現在の状況および将来の見通しについて尋ねている。回答者の48%は、デューデリジェンスがデジタルトランスフォーメーション(DX)の主要領域であり、技術の進展による恩恵を一番受けると想定している。また、回答者の半数以上(56%)は、2025年までにデューデリジェンスの期間が平均で1か月以内になると予測している。現在の状況と比べてみると、北中南米やEMEA地域(63%)では完了まで1~3か月を要し、 APAC(66%)諸国では3~6か月を要している。
さらに回答者の67%が、M&Aプロセスにおいて5年以内にデジタル成熟度が向上し、技術が高度に洗練されると予測。一方で、ディールメーカーの82%が、現在のM&Aプロセスのデジタル成熟度や技術の洗練化度合いは中レベルとみている。
地域別に見ると、ディールメーカーは、デジタル成熟度が高く技術面でも洗練化されたM&Aプロセスの導入はEMEA地域が最も遅れると考えています。
Datasite最高経営責任者(CEO)ラスティ・ワイリー氏は「AIや機械学習などの新たなテクノロジーにより、デューデリジェンスのみならずM&Aプロセス全体が高速化し、労働集約度も下がっています。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)がもたらした市場低迷により組織再編が増えていますが、再編も含めたすべての企業活動を管理する際に、これらの新たな能力が役立ちます」と話した。