今回提供を開始するサービスは、生体情報とクレジットカードを紐づけてユーザー登録することで、財布やクレジットカード、スマートフォンを所持することなく、本人認証から決済までシームレスに行うおことができるもの。生体情報はクラウド上で一元管理されるため、一度登録すると、テーマパークやスポーツジムといった会員施設内での受付から、ロッカーの使用、飲食や買い物の決済まで全てを手ぶらで行うなど、様々な場面での利用が可能となる。
このサービスは、日立独自の認証技術「PBI(Public Biometric Infrastructure)」を活用し、生体情報を復元できない形式にしてクラウド上に登録するため、生体情報そのもののデータはどこにも保存されないという。これにより、万一ユーザー情報が漏えいしても、生体情報が復元される恐れがなく、高い安全性を実現している。
このサービスの提供に合わせ、12月初旬から日立の横浜事務所において、指静脈情報とクレジットカード情報を紐づけたキャッシュレス決済を導入する。食堂やカフェなど、タブレット端末と指静脈認証装置の設置場所を拡大し、手ぶらでのキャッシュレス決済を実現していく。
10月29日に開催された記者発表会で、日立製作所 金融ビジネスユニット 金融イノベーション本部 技師の真弓武行氏は「この生体認証統合基盤サービスを利用することで、鍵や端末の所持・パスワードの暗記・入力といった煩わしい行為から解放されるようになります。手ぶらでいつでもどこでもらくらく認証されるようになり、劇的に生活シーンが変わるのではないかと思います」と話した。