SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

Biz/Zineインサイト (AD)

アドビ日本法人社長が語る、過去最高益を実現した3つの成功要因。日本企業のデジタル人材育成支援への意欲

ゲスト:アドビ株式会社 代表取締役社長 ジェームズ・マクリディ氏

  • Facebook
  • X
  • Pocket

サブスクリプション化の最大のメリット

 アドビがソフトウェアの販売方法にサブスクリプション方式を導入したのは2012年のことだ。それまで、ユーザーはソフトウェアの新規購入やバージョンアップに数万〜数十万円を払っていたが、それらの製品の最新バージョンが月額数千円から利用できるようになった。2013年にはパッケージ版を廃止し、サブスクリプション販売のみに切り替え、業界を驚かせた。

 サブスクリプション化は、アドビにとって次のようなメリットをもたらした。1つは、最初に支払う金額が下がったことで非常に多くのユーザーを獲得できたこと。2つ目は、製品を改良するサイクルの早期化だ。パッケージ版を売っていたときは、次のバージョンを提供できるのが早くても12ヶ月後だった。クラウドで製品を提供することでこのような制約がなくなり、最新の技術を素早く提供することができるようになったのだ。また、サブスクリプション化は売り手にとって、売り上げや収益性の予測がしやすくなるというメリットもある。

 しかしサブスクリプションモデルの最大のメリットは「お客様と直接やり取りできるようになったこと」だと、マクリディ氏は言う。

「アドビがサブスクリプションモデルに移行したとき、多くの人は懐疑的な目で見ていました。しかし、それによって私たちはお客様の身近な存在になり、エンゲージメントを獲得できるようになったのです」

 アドビは先に触れたDDOMという考え方に沿って、カスタマージャーニーにおける発見、試用、購入、利用、更新の各段階に注目し、データから得た洞察に基づいて戦略を推進している。これが可能になったのは、クラウド製品の提供によって顧客と常につながっている状態を実現したからだ。

DDOMのカスタマージャーニーとKPI図版:DDOMのカスタマージャーニーとKPI(提供:アドビ株式会社)

「DDOMによって、社内の誰もが一貫した形でお客様を見ることができるようになりました。DDOM内の情報が、『唯一の真実』となるのです。我々はこれに基づいてお客様とやり取りをしますし、イノベーションやM&Aも実現していくのです」

次のページ
社員同士がケアをし合うような良質なコミュニティ

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
Biz/Zineインサイト連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

やつづかえり(ヤツヅカエリ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • Facebook
  • X
  • Pocket

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング