「ITを活用できている」と回答した企業のなかで、昨年対比で年商が「増加」と回答したのは17.2%、「微増」と回答したのは20.2%だった。「ITを活用できていない」と回答した企業のなかで、昨年対比で年商が「増加」と回答したのは10.6%、「微増」と回答したのは13.6%だった。また、「ITを活用できている」と回答した企業のなかで、一昨年対比で年商が「増加」と回答したのは21.9%、「微増」と回答したのは19.9%。「ITを活用できていない」と回答した企業のなかで、一昨年対比で年商が「増加」と回答したのは12.1%、「微増」と回答したのは16.5%だった。この結果から、ITを活用できている企業ほど、昨年、一昨年対比で年商が増加していることがわかった。
アンケートに回答した企業が導入済みのITツールを業務領域別に見ると、「勤怠管理」「給与計算」「会計処理」「経費精算」「請求書・帳票発行」などが上位を占めていた。「給与計算」で「外部サービスを利用している」と答えた企業は59.1%、「勤怠管理」で「外部サービスを利用している」と答えた企業は53.8%、「会計処理」で「外部サービスを利用している」と答えた企業は51%、「経費精算」で「外部サービスを利用している」と答えた企業は43%、「請求書・帳票発行」で「外部サービスを利用している」と答えた企業は32.2%だった。
一方で「人材管理/評価管理」「採用管理」「組織活性化」などでは「ITツールの導入が進んでいない」と回答する企業が多く見受けられた。「人材管理/評価管理」で「外部サービスを利用している」と答えた企業は22.4%、「採用管理」で「外部サービスを利用している」と答えた企業は22.4%、「組織活性化」で「外部サービスを利用している」と答えた企業は23.6%だった。
年商が昨年対比で増加している企業でIT導入が進んでいる一方で、年商が減少している企業でIT導入が進んでいない領域は、「労務管理」「ビジネスチャット」「ワークフロー(申請・承認)管理」だった。
「労務管理」の領域では、年商が昨年対比で増加している企業によるIT導入が64%に対して、年商が昨年対比で減少している企業によるIT導入は49.2%にとどまった。「ビジネスチャット」の領域では、年商が昨年対比で増加している企業によるIT導入が64%に対して、年商が昨年対比で減少している企業によるIT導入は53%だった。「ワークフロー(申請・承認)管理」の領域では、年商が昨年対比で増加している企業によるIT導入が66.4%に対して、年商が昨年対比で減少している企業によるIT導入は55.2%だった。
また、従業員数が51名以上500名以下の中堅企業の決裁者・選定者・提案者は、「人事・労務」「ワークフロー(申請・承認)管理」「コミュニケーション・Web会議」の業務領域においてIT導入が進んでいるとアンケートで回答している。
従業員数が51名以上500名以下の中堅企業の決裁者・選定者・提案者の51%は、IT導入の障壁について「推進者がいないこと」と回答している。また、同様に従業員数が51名以上500名以下の中堅企業の決裁者・選定者・提案者にIT・クラウド活用のメリットについて聞いたところ、上位3位は「リモートワークでの活用」「業務の簡易化/標準化」「データや工程の見える化」と答えた。