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両手を使ったプロトタイピング思考

アイデア創出プロトタイピングは“メニューを決めない料理”──思考のフレームの影響と身体性との関係とは

第3回

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「アイデア創出プロトタイピング」のデメリット

3:プロジェクトのプロセス管理がしにくい

 「アイデア具現化プロトタイピング」とは違い、簡単にプロセスを区切ることが難しいのが「アイデア創出プロトタイピング」のデメリットです。「ブレインストーミングしましょう」「出たアイデアをプロトタイピングしてみましょう」と区切っていくことができません。言えるのは、「手を動かしてみましょう」「手を動かしてみてどんな気づき・アイデアを得られましたか?」くらいです。

 しかし、本来はブレインストーミングもプロトタイピングも、特に終わりはないものです。「アイデア具現化プロトタイピング」においても、時間の制約やプロジェクトメンバーのモチベーションの問題で、一定の時間や一定の量が出たタイミングで区切っているだけなのです。そう考えれば、ファシリテーターやプロジェクトマネージャーがその場の状況を見ながらプロジェクト全体を管理していく大変さは、「アイデア創出プロトタイピング」であっても実は変わらないと言えるでしょう。ただ、「アイデア創出プロトタイピング」において、事前準備や事前の想定・予測が難しいことには間違いありません。思考のフレームを超えるためには、思考では想定できない不確実性のリスクがあるということは注意しておくべきポイントです。

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この記事の著者

加藤 夏来(カトウ ナツキ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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