東京証券取引所は、2022年4月に既存4市場を廃止し、新たに「プライム・スタンダード・グロース」の3市場を開設するといった市場再編を発表している。これにより上場基準が見直され、今後スタートアップ、新興企業などの新規上場のハードルが高くなることが予想されるという。
今後、新規上場の場として注目されるのがプロ投資家向けの市場である「TPM」だと言われている。一般市場は通常上場するまでに3~4年の時間とコストがかかると言われているが、TPMは監査証明が1期分で良いなど、短い準備期間での上場が可能。また、TPMは一般市場とは異なり、企業が新規上場するにあたりJ-Adviser制度を導入している。担当J-Adviser(主幹事証券)が、コーポレートガバナンス及び内部管理体制などの上場適格性要件を調査・確認し、上場適格性ありと判断されるとTPMに上場申請が行われる仕組みとなっている。2009年に東京証券取引所が運営する5番目の市場として開設されて以来、TPMの上場企業数は年々右肩上がりに増えていて、2022年4月の市場再編を機に新規上場を目指す新興企業は今後ますます増加することが見込まれているのだという。
新規上場にあたっては上場審査をクリアできるレベルの内部統制の整備が必要となるが、上場を目指す新興企業は急速な成長に対して、内部統制を含む社内管理体制が追いつかず大きな課題となっているのが現状。内部統制対策はDXでの課題解決が必須の分野であり、「ワークフロー」は大きな役割を担っているとしている。
エイトレッドは、ワークフロークラウド分野で大きなシェアを持ち、ワークフローからはじめるファーストDXを推進。「内部統制、監査効率の改善」「意思決定の迅速化」「コスト、無駄の削減」「バックオフィス業務効率化」などワークフローDXで改善・改革できることは上場準備の要素にとどまらず、持続的な事業の発展にも必要不可欠なものだと述べている。
また、フィリップ証券はTPMの担当J-Adviserとして圧倒的なシェアとノウハウを有している。この両社が内部統制支援DXでの業務提携というタッグを組み、TPM新規上場を目指す新興企業へ、内部統制をはじめとしたガバナンス強化や、ワークフローでの課題解決を提供していく、としている。