部分をではなく全体をデザインする
また「部分をデザインするのではなく、全体をデザインする」という視点からは、リニューアル=建て替えプロジェクトの全体像を描く必要がありました。ソニービルを尊重しながら新しいビルへ建て替えることで、来場者をはじめ、街や世の中の役に立つこと、おもしろがってもらうこと――その全行程を視野に入れたプランを練っていったのです。
かつてソニーの事業領域はエレクトロニクスが主体でしたが、今は音楽、映画、ゲーム、半導体、金融など、多分野へ広がっています。一方、世の中の動きを見ると、ブランドコミュニケーションが企業からお客様への一方通行ではなく、双方向の時代へと変わってきました。商品やサービスを買ってもらうためのブランドコミュニケーションというより、共感してファンになってもらう、愛してもらうコミュニケーションを行っていくことが肝要となっているのです。