ラクスル流「Board3.0」は経営人材育成の場
中神:非常に興味深いです。コロンビア大学のジルソン教授とゴードン教授が提唱した「Board3.0」への移行そのものですね。
両教授は、米国における取締役会に期待される役割の変化に応じて、経営と執行が渾然一体となった「マネジメントボード」を「Board1.0」、監督と経営・執行を分離し社外取締役を中心とした「モニタリングボード」を「Board2.0」だと定義しています。そして「Board2.0」では、社外取締役が適切に判断するための十分な情報と資源が与えられず、モチベーションも限定されているという点で取締役として期待される役割を果たせないのではないかと問題提起しています。その問題点の解消のために、社外取締役に大株主のファンドの中堅幹部を入れる「Board3.0」を提言しています。