DXの肝は経営陣の危機感を実務に落とし込むこと
柿崎:経営陣からのメッセージと絡めて組織についてもお聞きします。現在多くの企業がDXに取り組んでいますが、ほとんどの会社はうまくいっていないですし、デジタルが得意な経営者も日本ではごく少数です。DXが進んでいる会社とうまく進んでいない会社のトップの違いは何だと思いますか?
三枝:経営陣は勘が鋭いですし、世の中の動きにも敏感で、事業センスもあります。なので、「デジタルに取り組まなければならない」という感覚は皆さんもっていると思います。実際にDXを進めるためには、経営陣の考え方を汲み取って実務に落とし込む人材が肝です。2021年9月に開催されたDXをテーマとしたイベントでは、社長の木藤(俊一氏)に出光興産のDXについて講演してもらいましたが、私のような立場の人間が、トップを盛り立てるようコーディネートしつつ、実務も進めていくことが重要だと考えています。