「4×8×27」の問いでアイデアをビジネスプランに具体化する
解説に入る前に、「ビジネスデザインスプリントとは何か」知りたい方向けに、第1回の記事をもとに簡単に振り返ります。
NTTデータにおけるビジネスデザインスプリントとは、デジタル技術を活用した新規事業開発に初めて挑戦する人向けに、自身のアイデアをビジネスプランに具体化するために解くべき“問い”をドリルにしたものです。
具体的には、ビジネスプランを「ビジネス」「サービス」「システム」の3つに階層化し、それを「4つの視点」で俯瞰的に捉えます。次に、その4つの視点を「8つの検討ポイント」で深掘りし、「27のキークエスチョン」を用いることで、8つの検討ポイントの解像度をさらに高めるプロセスとなっています。つまり、「4×8×27」の問いを繰り返すことで、「現時点のビジネスプラン」を生み出すことを可能にするドリルなのです。
ビジネスデザインスプリントを「店長お助けAIカメラ」で実践
前回同様、今回の実例として用いる「店長お助けAIカメラ」についても簡単に解説します。
店長お助けAIカメラとは、ホームセンターのような売場面積の広い店舗において、商品棚の在庫を監視するAIカメラを設置し、商品の欠品を店舗スタッフに通知するサービスです。店舗スタッフを欠品確認業務から解放し、かつ企業としては欠品による機会損失を低減できるメリットがあります。
それでは、次ページからいよいよ「ビジネスモデル」「システムモデル」「独自の価値」の3つの検討ポイントと、それぞれを深堀りするキークエスチョンについて、NTTデータで実践された店長お助けAIカメラの例を紹介していきます。