ピラミッド型ではなくツリー型の意思決定
ネットフリックスには存在しないコントロール・システムの3つ目のカテゴリーは、意思決定や承認のプロセスだ。
「ネットフリックスがこれほどまでに革新的で柔軟であることができた一番の理由は、意思決定の承認や承認プロセスが存在しないからなのです。つまり、社員は上司の承認を得ることなく、必要であれば、何千ドルもプロジェクトに使うことができるのです。
ネットフリックスでは2つのことが言われています。1つ目は『上司を喜ばせようとせず、会社にとって最善となることを追求せよ』です。2つ目は『コントロールでなく、コンテキストでマネジメントせよ』というものです」(メイヤー氏)
多くの企業では、頂点にCEOがいて最下層に一般社員がいるピラミッド型の構造で意思決定がなされる。下層の社員が意思決定できることは限られ、投資の金額が大きくなるほど、上部に意思決定を委ねる必要がある。