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トップランナーに聞くDX最前線

サンリオエンターテイメントが実践する「みんななかよく」の変革──メタバースでビジョンを実現する

第3回 ゲスト:株式会社サンリオエンターテイメント 小巻亜矢氏、佐藤哲氏

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 日本のトップランナーたちの話から、DXの未来を示す本連載。第3回は、サンリオエンターテイメント 代表取締役社長の小巻亜矢氏と、同社 エンターテイメント企画・制作部 課長の佐藤哲氏にお話を伺いました。メタバースイベントを成功させ、一早くデジタル事業を成功させているサンリオグループ。しかし、小巻氏は「DXなんて言ったことない」と言います。その真意について、Sansan株式会社デジタル戦略統括室 室長の柿崎充氏が聞きました。 ※取材はマスクを着用し、ソーシャルディスタンスを保って行っています。

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なぜメタバースイベントを企画したのか

柿崎充氏(以下、敬称略):今日は、主にDXの前提となる考え方やお取り組みついて伺えればと思っております。まずは、ご著書『来場者4倍のV字回復! サンリオピューロランドの人づくり』(ダイヤモンド社)を拝読しました。ここには「絶対にやらないのは『改革』という旗を振ること」と書かれていましたね。

小巻亜矢氏(以下、敬称略):社内でDXという言葉を使ったことは一度もありません。聞いたことないでしょ?

佐藤哲氏(以下、敬称略):全然聞いたことがないですね。

小巻:大事なのは、デジタルで“何をやるか”ですよね。エンターテイメントビジネスなので、「コンテンツのために何かをする」という順番なら良いのですが、「DXするために何をしようか?」というのは本末転倒です。「改革しましょう」なんて、時代遅れだと思います。なんて最初から偉そうなことを言うと怒られるかもしれませんね(笑)。

柿崎:まずは、昨年実施されたサンリオ初のメタバースイベント「SANRIO Virtual Fes in Sanrio Puroland」についてお伺いしたいと思います。どのような経緯でこのイベントを企画されたのでしょうか。

小巻:サンリオエンターテイメントの経営に携わることになった8年前から、どのように経営を立て直すか考える中で様々な可能性を検討してきました。敷地を購入してサンリオピューロランドを拡大するには膨大な資金が必要となり、スタッフの拡充も相当数必要で人件費もかかります。また、新たなコンテンツにも投資が必要になります。そこで出てきたのが、“別の空間”にピューロランドを作るという発想です。

 この発想が確信に変わったのは、自分にそっくりなサンリオ風のキャラクターでアバターを作ることができる「ちゃんりおメーカー」が爆発的に拡散したときです。これを見て、実際にピューロランドに来場しなくても、ピューロランドの世界観に触れることができるとデジタルの可能性を実感しました。

 そこから、従来の施設とは異なる形でコンテンツを作ってデジタル上で拡散し、そこでマネタイズもできるようになると、リアルの入場者数を追求し続けなくても経営が成り立つ可能性がみえ、そうなれば、ピューロランドにいらっしゃるお客様が混雑で大変な思いをされることもないし、スタッフも今より休みが取れるようになると考えました。

 その後、CDO Club Japanのラウンドテーブルなどで他社の様々な取り組みを知り、デジタル上での展開に確信を持ちました。そこで「バーチャルピューロランドを作ろう」と佐藤に声をかけました。

株式会社サンリオエンターテイメント 代表取締役社長 小巻亜矢氏
株式会社サンリオエンターテイメント 代表取締役社長 小巻亜矢氏

佐藤:約5年前ですね。メタバースという言葉が世に出る前でした。

柿崎:2021年のメタバースイベントでは、VRデバイスを推奨していましたね。エンターテイメントの催しでVRデバイスを求めるのは勇気ある決断だったと思います。どのように意思決定されたのでしょうか。

佐藤:我々はリアルでもデジタルでも変わらずエンターテイメント性を追求しています。このイベントでは、ヘッドマウントディスプレイを装着しなければ理想のクオリティが出せないため、お客様にも“推奨”という形をとらせていただきました。

 また、先進的なプラットフォームで日々楽しんでらっしゃる方々は熱量が非常に高いので、「VRChat」というプラットフォームを通じて、そのような方々と早めに接点を持ちたいという考えもありました。

 もちろん、サンリオファンやピューロランドファンの全員が高いデジタルリテラシーを有しているわけではありません。そのため、スマートフォン、PC、ヘッドマウントディスプレイと、あらゆるデバイスに対応することも最初から決めていました。

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この記事の著者

佐藤 友美(サトウ ユミ)

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