ヴェルトとMRTは、ライフスタイルや地域で多様化が進む健康管理ニーズをサポートするため、生活者のライフログデータを用いたヘルス・アドバイス分野での業務提携を発表した。
同提携では、MRTが提供する医師ネットワークとつながるアプリ「Door.」と、ヴェルトが開発した、ユーザーの日常習慣や環境と体調との関連性を解析するヘルスデータ・プラットフォーム「Data Ethnography(データ・エスノグラフィー)」を連携。個人のヘルスデータ履歴に基づいた医師の健康相談アドバイスを、11月21日より提供開始するという。
また、取得したデータを基にData Ethnographyの因果推論機能を活用し、地域別の特徴を踏まえた健康増進策を、スマートシティ構想を進める自治体などに提案していく予定だと述べている。
ヴェルトが展開するData Ethnographyは、医師・医療機関が持つ自社データを、ユーザーの許諾に基づいて健康データと連携させることで、体調・不調症状などとの関連性ランキングや、トレンド比較などを行えるWebサービス。ユーザーの許諾を得た上で医師・医療機関へ個人データを開示することにより、個人IDで検索できるようになるため、ユーザー個人のヘルスデータを確認することが可能だという。また、因果推論オプションを活用することで、取得した様々なデータから、今まで見えなかった健康要因の仮説発見や、仮想的な検証をサポートするとしている。
MRTが提供するアプリDoor.は、日本国内約8万名の医師ネットワークにつながるプラットフォームとしてオンライン健康相談、オンライン診療、往診までの一気通貫の「Door.into 健康医療相談」サービスを展開している。アプリ内で相談したい内容を投稿すると、医師から回答があり、チャットによる健康相談がはじまるほか、必要に応じてビデオ通話による健康相談や受診相談を行える。
Data EthnographyとDoor.into 健康医療相談の連携により、MRTがこれまでに蓄積してきた個人の不調・病気に関する知見と、ユーザーのライフスタイル・地域特性・気象条件など考慮したデータ解析が可能に。地域ごとにセグメントされた仮説を立てられるため、地域コミュニティごとにユーザーのケアに役立てることができるとしている。
医師不足や医療費増大などの課題を抱える地域医療の課題解決の一歩となり、誰もが病気になる前の不調を感じた時点で気軽に、パーソナライズされた医療を受けられる世界の実現を目指し、スマートシティ推進の一助になれればと、両社は述べている。