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押し寄せるESGの波──金融機関はサステナブルファイナンスにどう取り組むべきか

第2回

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金融機関を取り巻く環境

 サステナブルファイナンスの取り組み自体は今に始まったものではない。民間では1970年代前後に、米国ショアバンクやオランダのトリオドス銀行など、環境や社会に配慮する金融機関が相次いで設立された。国連でも1992年には地球サミットの開催に合わせて、国連環境計画(UNEP)によるUNEP金融イニシアティブが発足している。

 金融機関の動きを急加速させた大きな要因の一つは、2015年11月に開催された「第21回気候変動枠組条約締約国会議」(COP21)によるパリ協定だ。パリ協定の最大の特徴は、気候変動枠組条約に加盟する196ヶ国全ての国が協定に合意したことである。これまでの先進国・発展途上国という枠を超えて、人類全体で炭素排出の削減に向かっていくという大きなうねりを生み出した。

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この記事の著者

須藤 陽平(スドウ ヨウヘイ)

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