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スゴ腕プレゼンテーターはこうして生まれる。HP社の研修現場に潜入

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スケッチブックプレゼンで、自分の一番大事なものを語る

プレゼンテーションの基本的な考え方の紹介の後、HPのエバンジェリストたちのワークが行なわれた。パワーポイントはつかわず、西脇さんが持参してきたスケッチブックとマーカーペンで、5分間程度の時間で描き上げ、メンバーの前でプレゼンをおこなうというもの。

プレゼンテーションの研修というと、目の前のりんごを出して、プレゼンテーションさせてカメラで駄目なところを指摘するというものがあります。そういうプレゼンを誰も望んでいません。アメリカやカナダでは小学校で進んでいます。小学校の子どもたちに、「みんなが一番好きな玩具を持ってきてお友達に自慢してください」と課題を与え、ぬいぐるみやミニカーやプラモデルなど大好きなものを学校に持ってこさせる。プレゼンテーションした結果を先生がほめてほめまくる。「お友だちも同じぬいぐるみを買ってもらうように頑張って」と先生が言うのです。つまり相手を動かすプレゼンの下地を小学生で教える。自分が好きなもの、魅力を感じるものを相手にどれだけ伝えるかということから始めるほうが効果的なのです。

スケッチブックレゼンは、前にのべたプレゼンスライドパターンの中の「フラッシュプレゼン型」でおこなう。前半のプレゼンの要点を踏まえたもので最初の回は、1分間で6枚のスライドを書き、メンバーの前でプレゼンする。 この日は、スケッチブックによるワークは2回。前半は「紹介したい人」。5分間ほどで6枚の紙に言葉を書き、1分間でプレゼンを各自がおこなう。そのプレゼンの内容を西脇さんがチェックしアドバイスをおこなう。

数枚の紙でその人物との関わり、特長、魅力を言葉で伝え、最後に人物の名前を明かす。HPの、上司、友人、好きなアーチスト、同僚、家族など様々。さすがに全員、時間内に的確なストーリーを作りあげる。一人ひとりのプレゼンの中に本人が意識していなかったメソッドがあり、西脇さんはそのひとつひとつを取り上げ、気づきと改善ポイントを与える。

岩野 義人/山本 晃久/吉岡 祐
梅根 庸一/塚口 淳/霄 洋明
増田 博史/川上 潔/中村 憲仁

シナリオを考え、トークのメソッドを意識する

後半は具体的にプレゼンのシナリオ構成、トーク、スライドの作成のテクニックの指導がおこなわれる。以下はその一部である。

シナリオの構成は、30%を合意形成に使え

ストーリーを考える場合、起承転結が重要というのは一般論です。最近では結論から入るなどシナリオは様々。こころがけてもらいたいのは、「30:70の黄金比」です。与えられた時間の30%は課題提起に使うのです。「なぜこのプレゼンをするのか、あなたにとってどのようなメリットがあるのか」を伝えることです。冒頭にこの人から話を聞かなければいけないという腹落ち感を与えること。これを相手との合意形成の時間といいます。3割も本題に入る前に話すのはもったいないと思われるかもしれませんが、この合意形成をしておかないと、相手は途中であなたの話から離れてしまうのです。

ほしい!という気持ちをどうやって植えつけるか

相手に買わせることを目的にしたプレゼンの場合、「ほしい!」という気持ちを植えつけること。これをデマンドの形成といいます。デマンドの形成には、ホラーストーリ、希少性、商品の魅力。希少性と商品の魅力は一般的ですが、何より効くのはホラーストーリー。「この商品買わないとあなた大変なことになりますよ」という恐怖心を持たせるものです。実はテレビの消臭剤など日用品のCMなどでかなり多用されています。ジャパネットたかたの前社長はこの組み合わせの名手です。

たとえば3つのものを説明する場合、ひとつめ、ふたつめ、みっつめという言い方が普通です。「最初に」「続いて」「最後に」という言い方にします。これは英語と同じ。日本は1,2,3の序数ですが、英語ではFirst、Next、Finallyといいいますよね。非常にプレゼンテーションがきれいになります。順序が重要です。

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魅せるプレゼンのスライドルールとは

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BizZine編集部(ビズジンヘンシュウブ)

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